交通事故の慰謝料はなぜ弁護士に依頼すると増額する可能性があるのか?

今日は、交通事故の慰謝料と弁護士の関係についてのお話です。

交通事故の慰謝料は、なぜ弁護士に依頼すると増額する可能性があるのでしょうか。

弁護士は交通事故の知識が豊富だからでしょうか。
弁護士は口が上手く、交渉力があるのでしょうか。

もちろん、それらの側面もあるでしょうが、知識についてはインターネットを検索したり、本を購入すれば身につけることができますし、弁護士よりも交渉上手な方は多いと思います。そういう要素は、決定打にはなりません。

では、何が決定打になるのでしょうか。

それは、裁判を見据えた交渉をするという点です。

交通事故を扱っていると、数多くの交通事故裁判を経験することになります。数多くの交通事故裁判を経験していると、その交通事故の証拠状況から、どの程度の慰謝料を裁判所が認定するかというのをある程度予測することができます。公開されている過去の多数の裁判例からも、裁判所の考え方、双方の証拠状況、主張内容を検討し、今扱っている事案と対比しながら、今扱っている案件について、裁判所がどのような判断をするのかを予測していきます。
そうした予測を背景に交渉できるというのが、交通事故を扱う弁護士の強みです。
弁護士は、交渉のスタート段階から、裁判での結論を想定した請求をしていきます。

保険会社も、数多くの交通事故裁判を経験しているので、裁判となった場合に、どの程度の慰謝料になり得るのかというのを想定します。
被害者側が弁護士による請求の場合、裁判に至る可能性がそれなりにあるので、保険会社としても、わざわざ裁判をするよりも、裁判での結論に近い慰謝料での示談に応じるインセンティブがあります。

赤い本等に掲載されている慰謝料は、裁判になった場合の目安にはなりますが、実際には治療の必要性や治療内容、症状の重さ、事故の大きさ等、様々な事情により、裁判所の認定する慰謝料の額に幅があります。

同じ交通事故は2つとしてないので、その交通事故の慰謝料はいくらが適切かというのは、その交通事故のあらゆる事情を総合的に検討しなければ導き出せません。

それを導き、適切な交渉ができる可能性があるというのが、交通事故を扱う弁護士に依頼するメリットの1つだと思います。


弁護士ランキングへ

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です