交通事故の人身届は出すべきか2

名古屋で交通事故を扱う弁護士です。
前回の続きとなります。

前回、人身事故扱いにすべきと書きましたが、それはどういう理由からでしょうか。今日は人身事故扱いにすべき理由について、書きたいと思います。

人身事故扱いになっているか否かで、警察が調査し、作成する事故の記録は、かなり異なります。特に、過失が問題になっている場合、どのような事故状況であったかを証明する資料として、最も重視される資料の1つが、警察が作成する実況見分調書となります。
実況見分は、たまに道路で見かける、警察が道路を一部封鎖する等して、写真を撮ったり、距離を測ったりしている、例のあれです。車に乗る方は、何度か見かけられたことがあるのではないでしょうか。
あのような実況見分は、原則として、人身事故の場合になされるものです。その結果を記したものが、実況見分調書となります。通常、見取図も添付されます。

保険会社と交渉する場合も、裁判等へ進んだ場合も、事故状況を証明する資料として、実況見分調書は、証拠価値の高い証拠として重要視されます。

ドライブレコーダーが搭載されていれば、交通事故の状況は、一目瞭然の場合もあります。その場合、別の証拠は不必要の場合もあります。ただ、ドライブレコーダーが搭載されている場合であっても、重要な場面が映っていなかったりして、細かい状況が分からない場合もあります。

保険会社が、調査会社を入れる等して、事故の状況を調査することもありますが、保険会社の調査は、どうしても当事者どちらかのバイアスを否定しきれないところもあり、第三者による調査とは言い難いことも多いです。

交通事故においては、民事について当事者双方に一切利害関係がなく、交通事故の直後に事故の調査をできる唯一に近い機関が、警察となります。
それ故、実況見分調書が重視されるのは、実況見分調書そのものの価値が高いというより、他の手段がないという側面もあるかもしれません。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です